一般社団法人 福山市医師会 FUKUYAMA MEDICAL ASSOCIATION
()
ホーム 医師会のご案内 母と子の健康 介護保険と訪問看護 健康トピックス お医者さん探し 感染症情報 医師会関連施設 関連リンク
ホーム > 健康トピックス > 健康チェック
イラスト

健康チェック

福山市医師会が毎月お届けする、あなたの健康チェックのためのコラムです。


NO.57
2003年3月号


ラパコレって、知ってる?
福 山 市 医 師 会

おおさき としひで
大崎 俊英
(外科)

・はじめに
 ラパコレは、Laparoscopic cholecystectomy(ラパロスコピックコレシステクトミー)腹腔鏡下胆嚢摘出術の略称であります。
 ラパコレは、1987年フランスのDr.Mouretが世界で最初に、また、日本では1990年帝京大学溝口病院のDr. 山川が最初に行ったといわれております。
症例数は?
 福山地区では1991年より少しずつ行われ始め、2002年12月までで、4病院で約2,000例余り、周辺病院を含めると約3,000例ぐらいが行われたものと推測されます。

・ラパコレの手術とは?
 では、ラパコレの手術手技とはどんなものか簡単に説明しますと、臍の部分に直径12oのトロッカー(筒状のもの)を入れ、気腹(Co2ガスを注入し、腹腔内を膨らませる)し、この部よりスコープ(腹腔鏡というカメラ)を挿入、次いで、臍より約12〜13p頭側の中央よりやや右側の上腹部に、これまた直径12oのトロッカーを挿入し、このポートを主な操作に使います。さらに臍より右上側に2ケ所直径5oのトロッカーを入れ、胆嚢を把持する鉗子用に使います。こうして3箇所のポートを利用して胆嚢を肝臓の下面より剥離切除し、臍部もしくは上腹部の孔より胆嚢を取り出します。いずれにせよ操作はすべて鉗子類で行うので、瓶の中に船を作る操作に近いものです。一見難しく感じられるかも知れませんが、慣れれば1時間以内で、また、癒着などが強い時でも2時間以内に手術は終了します。4時間、5時間かけて行う手術ではなく、そういう症例は開腹して胆嚢摘出をした方がよいでしょう。

・ラパコレの利点、欠点
 ラパコレの利点としては、1.腹部の傷が小さいこと(ポート4本分の計12o×2、5o×2の傷で済むこと)2.回復が早いこと 3.入院期間が短いこと 4.クリニカルパス(入院から退院までのスケジュールどおりに運ぶ予定表)が使えること等々があげられます。
 欠点というか、ラパコレが困難な場合を挙げると <1>少なくとも組織を指で触れることができないこと <2>胆嚢が固くて鉗子で把持ができない場合 <3>心肺疾患があり、気腹ができない場合(この場合はワイヤーなどでつり上げるつり挙げ式という操作もありますが)<4>鉗子操作なので、総胆管、血管などを切断することがある等ですが、少なくとも利点のほうがはるかに多いものと考えられます。

・その他のラパロの手術
 ラパロの手術(所謂カメラ操作をして行う鏡視下手術)が、最近では外科ばかりではなく、整形外科、泌尿器科、産婦人科の分野にも取り入れられ、ますます盛んになってきております。外科に関して述べれば、ラパコレの他、頚部甲状腺、乳腺、食道、肺、縦隔、胃、小腸、大腸、虫垂炎、ヘルニア、脱肛、穿孔性腹膜炎等々に適応が拡大され、もちろん、癌の手術にも取り入れられてきていますが、進行度に関しての考え方など施設間に差があり統一した見解で全国的にどの施設でも同様に行えるものではないのが現状です。学会等のコンセンサスも含めてこれからの課題だと思われます。

・おわりに
 昨年の臨床外科学会で"たかがラパコレ、されどラパコレ"というタイトルでランチョンセミナーに取り上げられるようになってくるほどに、ラパコレは少なくともラパロの手術の中で唯一どの施設でも一般的に行える普遍的な手術手技であると思われます。
 胆石症、胆嚢ポリープ、胆嚢腺筋症のある方は、一度近医にてご相談されてはいかがでしょう。ラパコレのよい適応ですよ!


商工ふくやま2003年3月号掲載

  

ホーム | 医師会のご案内 | 母と子の健康 | 介護保険と訪問看護 | 健康トピックス | お医者さん探し | 感染症情報 | 医師会関連施設 | 関連リンク


Copyright. 2004 FUKUYAMA MEDICAL ASSOCIATION. All Rights Reserved.福山市医師会個人情報保護方針 | 場所のご案内 | サイトマップ | お問い合わせ