Home > 健康トピックス > 健康チェック > 2005年 > 膠原病(こうげんびょう)の話

膠原病(こうげんびょう)の話

イラスト

健康チェック

福山市医師会が毎月お届けする、あなたの健康チェックのためのコラムです。


NO.88
2005年10月号
膠原病(こうげんびょう)の話

福 山 市 医 師 会
くろだ ひろお
黒田 広生
(リウマチ膠原病内科)

膠原病とは
 膠原病は1942年に初めてその概念が提唱された疾患で、皮膚・関節・筋肉や内臓に広く分布する結合組織に起こる病気です。代表格である関節リウマチの他に全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎、結節性多発動脈炎などの病気があり、多彩な症状を示します。(図1、図2)

    


三大特徴
 膠原病の3つの特徴として、臨床的には炎症による発熱、こわばり、関節痛、筋肉痛などがあり、リウマチ性疾患に含まれます。2つ目は病変が結合組織に生じる結合組織疾患であること。3つ目は自分の体に対する免疫異常が原因で発症するため、自己免疫疾患と呼ばれています。(図3)

  


早期診断
 炎症の有無や程度を知るためにCRPや血沈などの炎症反応を調べ、さらに赤血球、白血球や血小板の異常を検査します。免疫異常の検出には細胞の核に対する抗体である抗核抗体検査が重要です。その他にリウマチ因子、補体、各種の自己抗体、免疫蛋白などの検査もあります。膠原病の確定診断にはいくつかの症状や検査異常が出揃うことが必要です。


膠原病の治療
 膠原病の免疫異常を是正するための薬物治療として、免疫調整薬と免疫抑制薬が2本柱となっています。関節リウマチでは抗リウマチ薬が中心で、他の膠原病ではステロイドや免疫抑制薬が使用されます。対症療法として痛みに対する消炎鎮痛薬、血行を良くする循環改善薬などがあります。薬の副作用予防のための胃粘膜保護薬や骨粗鬆症予防薬などもよく使われます。


日常生活での注意事項
1.安静と適度な運動
 十分な睡眠と疲れをためない工夫が必要です。関節リウマチの方には手足の筋力低下や関節硬縮の予防のためのリハビリも大切です。

2.適切な食事
 内臓合併症のある方には、程度に応じた食事療法が欠かせません。ステロイドの服用は肥満・高血圧・糖尿病・骨粗しょう症などを起こしやすく、その対策も重要です。

3.感染予防
 膠原病の方は感染症にかかりやすい体質があるので、風邪やけがに対する注意が必要です。


おわりに
 膠原病と言われたら、症状、検査データ、治療内容をよく理解し、主治医におまかせではなく、わからないことは相談して、あせらず気長に取り組むことが大切です。
健康への第一歩は、正しい理解と実践から!

商工ふくやま2005年10月号掲載