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2022年9月号

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◆◇◆      福山市医師会子育て支援メールマガジン     ◆◇◆
               第226号 2022年9月7日

  福山市医師会は、子供さんの健やかな成長とお母さま方の子育てを応援
 しており、さまざまな子育てに関する情報をメールマガジンとして配信い
 たします。
  小児科医や産婦人科医などによる子育てや病気の説明、流行している
 疾患の情報、イベントのご案内等を毎月配信いたします。

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□ Index
 ● 最近の感染症情報
 ● 今月のトピック
   【おちんちんの話】
 ● おくすり一口メモ
   【アセトアミノフェンについて】
 ● パパ・ママへ(子育て支援事業のご紹介)
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●最近の感染症情報

 現在、小児の間で流行している感染症を、感染頻度の高い疾患順にお知らせします。
 
1.感染性胃腸炎 ・・・・・ 増加傾向
2.RSウイルス感染症 ・・ 減少傾向
3.手足口病 ・・・・・・・ 減少傾向
4.ヘルパンギーナ ・・・・ 急増
5.溶連菌感染症 ・・・・・ 急増
6.咽頭結膜熱 ・・・・・・ 急減

※ 幼稚園や学校で新学期が始まりました。感染対策に気を付けていても子どもたちは集団生活でさまざまな病気に感染してしまいます。家庭でもお部屋の換気や手洗いをしっかり行い、体調が悪い場合は無理して登園登校をせずに自宅で安静にしましょう。

  5歳から11歳の子どもの新型コロナワクチンが12歳以上の方と同じ努力義務となります。国内で新型コロナワクチンの安全性を検討したところ、5歳から11歳の子どもは大人よりも副反応が軽く安全なことが確認されましたので、安心して新型コロナワクチン接種をお受けいただけます。オミクロン株が流行した今年1月以降は新型コロナウイルスによりクループ症候群や熱性けいれん・脳症・心筋炎などの合併症になるお子さんが多数報告され、昨年までは少なかった新型コロナウイルス感染症で重症になったりお亡くなりになるお子さんも増加していますので、まだ新型コロナワクチンを接種されていない方は早めのワクチン接種をお勧めします。


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●今月のトピック

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 【 おちんちんの話 】
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 男の子のおちんちんは、皮膚(包皮)に包まれています。おしっこは、おちんちんの先端(包皮口)から出てきます。「包茎」とはおちんちんの先端の包皮口が狭いために包皮をむくことができない状態をいいます。生まれてきた赤ちゃんはみんな「包茎」です。包茎は年齢が上がるにしたがって少なくなり、5歳の時点では約90%の男子が少しはむける状態になります。
包茎のおちんちんをよく見てみると、包皮の下に黄色い脂肪のかたまりのようなものが透けて見えることがあります。これは、あかの一種で「恥垢(ちこう)」といいます。これにより自然と包皮と亀頭表面の分離が進み、むけやすくなります。成長と共に包皮がむけてくると自然に排出されるので特別な処置は必要ありません。
 一般的に、こどもの包茎はほとんどが治療を必要としません。医療機関の受診が必要なケースは3つあります。

1.おちんちんに赤味や腫れがみられ、触らなくても痛かったり、おしっこのときに痛みを感じる場合。亀頭包皮炎が疑われ、抗生物質をのんだり軟膏を塗って治療します。何度も繰り返す場合は、包茎の治療を考えます。
2.おしっこをするときに、包皮におしっこがたまって先端がふくらんだり、おしっこが細くしか出ないような場合。
3.5歳になっても、全くむけない場合

 包茎に対して絶対にやってはいけないのは、包皮を引っ張って無理にむいてしまうことです。亀頭が狭い皮膚で締め付けられて血行障害をきたし、緊急治療が必要となります。
 包茎の治療ですが、最近では痛みを伴わない治療(ステロイド外用療法)が主体となってきました。合併症にも配慮が必要であり、小児外科での治療をお勧めします。

こどもの包茎がいわゆる「病気」ではないことを認識して、大人の思惑によって健康なこどもを肉体的・精神的に傷つけることがないように心を配ることが大切です。


        文責:福山市医師会母子保健委員・学校保健委員 高橋康太


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●おくすり一口メモ

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 【 アセトアミノフェンについて 】     福山市薬剤師会
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 小児の発熱、痛みによく使われるおくすりですが、これは「おくすりの成分の一般名」でもあります。従って「アセトアミノフェン200mg錠○○○」と言ったくすり(商品)も多くありますが、名前として「アンヒバ,アルピニー,カロナール,アニルーメ、コカール」等も全てアセトアミノフェンです。剤形も「顆粒,錠剤,液,坐剤」と用意されています。さらに坐薬では1個「50mg、100mgと200mg」錠剤は1錠「200mgと300mgと500mg」などの種類があり、年齢・体重で使い分けられます。小児に安全な熱さましは非常に少なく、もっぱらこのアセトアミノフェン製剤が使われています。ウイルス感染症が疑われる場合などは成人にも処方されています。コロナワクチンによる副反応の発熱にも使用され、以前にも起こりましたが、本年7月から使用が増大し、医療機関、薬局で入手困難となっています。小児の熱は脱水症状等に注意すれば40度近くてもおくすりの必要はないとも言われています。もちろん熱性けいれんの既往がある小児は別ですので、医師の指示、処方に従い適切に使用しましょう。


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●ママ・パパへ(子育て支援事業のご紹介)

1┓・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
┗┛ 福山夜間小児診療所
http://www.fmed.jp/kosodate/yakan/index.html

2┓・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
┗┛ すこやか育児サポート事業(無料育児相談)
http://www.fmed.jp/kosodate/k_shien/sukoyaka/index.html

3┓・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
┗┛ 
 日本医師会「キッズクラブ」  http://www.med.or.jp/kids/

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●お知らせ
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    Mail: kosodate-owner@fmed.jp

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 【発行】 一般社団法人 福山市医師会
   ホームページ http://www.fmed.jp/
 
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