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2023年5月号

最近の感染症情報

 現在、小児の間で流行している感染症を、感染頻度の高い疾患順にお知らせします。

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1.インフルエンザ ・・・・ 増加傾向
2.感染性胃腸炎 ・・・・・ 増加傾向
3.RSウイルス感染症 ・・ 増加傾向
4.溶連菌感染症 ・・・・・ 増加傾向
5.咽頭結膜熱 ・・・・・・ 横ばい
6.ヘルパンギーナ ・・・・ 増加傾向

 続いて、流行性角結膜炎、手足口病が少数報告されています。

※ 新型コロナウイルスに感染した方やご家族の行動制限が緩和されます。

 5月8日からは新型コロナウイルスに感染した方や濃厚な接触をされた方への法律上の制限はなくなりますが、持病をお持ちの方やご高齢の方が感染すると重症になることがあります。新型コロナウイルスに感染した方は発病した翌日から最低5日間は学校や仕事を休み外出を控えましょう。5日目でもまだ熱が続いていたりひどい咳などが残っている場合には、平熱になり咳などの症状が改善してからも24時間は外出を控えましょう。発病後10日目まではマスクを着け換気の悪い場所を避けるなどの周囲の方にうつさない配慮をしてください。家族や長時間いっしょにすごした方は外出は可能ですが、体調に十分注意してください。
 新型コロナウイルスが安全なウイルスになったわけではありません。ご自分とご家族の健康を守るため引き続き感染対策をおねがいします。

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今月のトピック

来年の花粉シーズンに備えて、今から準備を始めませんか!

2305_3.gif花粉症の根本的な治療法として「舌下免疫療法」についてご紹介します。

 今年のスギ花粉は多く飛散し、花粉症に悩まれた方も多いと思います。
 舌下免疫療法とは、花粉のエキスを含む治療薬を舌の下に置いて飲み込むことで、体を花粉に慣らしていく治療法です。この方法は、症状を和らげるだけでなく、根本治療となる可能性もあるとされています。
 舌下免疫療法は、毎日1回自宅で治療エキスを服用することになります。治療エキスを1分間飲み込まずに口の中で保持することが必要で、5歳ぐらいからできるようになります。ただし治療を開始するのは花粉の飛んでいない時期からになります。また、効果が出るまでには2年から3年ほどかかります。そのため根気強く治療を続けることが大切です。
 副作用としては、口の中がかゆくなったり、腫れたりすることがあります。ほとんどの場合は一時的で、重篤なものはまれです。
 舌下免疫療法はスギ花粉症だけでなく、ダニアレルギー性鼻炎にも有効です。もし興味がある方は、かかりつけの先生にご相談されてみてください。
 来年の花粉シーズンに備えて、今から準備を始めませんか!舌下免疫療法で花粉症とおさらばしましょう。

 今回はもう一つお伝えしたいことがあります。実は上記の文章は今話題のAIが作成したものです。知識はAIに敵わなくなるかも知れませんが、技術と寄り添う心を大切にしたいと思いました。

文責:福山市医師会学校保健委員 堀内譲治

おくすり一口メモ

おくすりとからだ(体内動態)分布について -福山市薬剤師会-

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 お薬の吸収・代謝に続いて、今回は分布です。血液に入った薬は基本的には全身を廻りますが、その性質によって特性が出てきます。たとえば脂質に溶けやすい、脂溶性の麻酔薬などは肥満体質の方には効果が弱くなったり、脂質に吸収されることによって麻酔からの早く醒める事もあります。また脳には「脳血流関門」胎盤には「胎盤血流関門」などのバリアーがあり、脳や胎児を守っています。ヨードは甲状腺に分布されやすく、甲状腺特有の薬にヨードが活用されます。抗生物質などでも、気管支炎、肺炎などの治療には呼吸器系に分布されやすい、マクロライド系が優先的に使われます。