15.異物誤嚥

お母さんが知っておきたい子供の病気
外科編

はじめに

  1. おなかが痛い
  2. 嘔吐
  3. 血便
  4. そけいヘルニア・陰嚢水腫
  5. 臍ヘルニア
  6. 包茎
  7. 停留精巣
  8. 睾丸捻転症
  9. 便秘
  10. 白い便
  11. お腹が大きい
  12. 胸のへこみ
  13. 腕を動かさない
  14. やけど
  15. 異物誤嚥
  16. 皮膚に見られる孔(瘻孔)

あとがき

 乳児期から幼児期早期の子どもは何でも口に持ってゆく習性があり、とんでもないものを食べてしまったりすることがあります。表6に示したようなものは特に危険性が高いので子どもの手の届くところには置かないように注意しなければなりません。口に入れているときに親が大きな声を出したり、無理矢理取り出そうとするとかえって飲み込んだり、時には気管の方へ入ってしまったりすることがあるので気をつけましょう。特に豆類は気管に入りやすく、また入った後気管に炎症を起こしたりしやすいので小さな子どもに与えてはいけません。食道とか胃に入ったものを消化管異物、気管に入ったものを気管異物といいます。気管異物は呼吸困難を起こしたりすることもあり、大変危険ですのでその疑いがあれば直ちに専門の施設を受診し、診断と治療を受けなくてはなりません。今では全身麻酔をかけながら気管内をカメラで観察し、異物があればつまみ出せる子供用の機械も改良され、比較的簡単に治すことができるようになっています。

表6 こどもが誤嚥しやすいもの

たばこ 電池 ピン 針 コイン まめ類 飴粒 おもちゃのかけら
洗剤 化粧水 ナフタリン シリカゲル

 ただし病院に着く前に窒息状態になった場合、こどもを逆さにして強く背中をたたくか、後ろからこどもを抱きかかえ、強く腹部を圧迫してください。こうすることにより気道の異物を吐き出させることができることがあります。それでも息をしないときには救急車を呼ぶ一方、口ー口呼吸をしてあげなければなりません。消化管異物は気管異物ほど急ぐ必要はありませんが、それでも食道に引っかかっている場合などは嚥下困難などがみられることがあります。金属製の異物ならばレントゲン撮影にて異物の有無や入っている場所などは直ちに診断できます。胃迄に留まってくれていれば内視鏡を用いて取り出すことが可能ですが、異物によっては磁石やバルーンカテーテルなどを使って簡単に取り出すことも可能です。胃の中まで落ち込んだもので先のとがったものや有毒物質などでなければ、まずほぼ100%といってもいいぐらいに1週間以内に自然に肛門から排出されるので心配はいりません。ただしボタン電池などの場合や生まれつき腸に異常がある子どもの場合には問題を生じることもあるので専門医に一応相談しておくべきでしょう。

一口メモ

写真入りで大変分かりやすい心肺蘇生のホームページを御紹介します。
市立秋田総合病院救急集中治療室
内山啓司先生の「プレホスピタルケア」です。
http://square.umin.ac.jp/enzan119/index.html#ems

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