いきいき健康メール (2012年4月号)
2012年4月10日発行号
◎紫外線にご用心
だんだん日差しが強くなり紫外線が気になり始めるこの頃ですが、近年、そ
の弊害が取りざたされるようになりました。
ヒトの細胞は紫外線によって傷つけられたDNAを修復する働きがあります
が、紫外線に当たり過ぎ何回も傷がついているうちに、修復過程で間違いが起
こると突然変異を起こし、皮膚がんが発生します。
皮膚がんにかかる率は、日本人では人口10万人当たり約10人ですが、70歳以
上になると極端に皮膚がんの発生が増えます。とくに多いのは、日光が当たり
やすい顔や手の甲の皮膚が、少し固くなりかさかさし、やや赤くなった病変で
、皮膚がんの前段階の「日光角化症」です。そのままにしておくと大きく盛り
がり、転移し命にかかわる「有棘細胞がん」に進行する可能性があります。ま
た転移はしないが黒くてつやつやし、中央が掘れてくる「基底細胞がん」や、
非常に転移しやすくホクロのがんといわれる「悪性黒色腫(メラノーマ)」の一
部も顔に生じ紫外線に影響されるため注意が必要です。
乳幼児期からの過度の紫外線対策はやや問題がありますが、一般には紫外線
から皮膚を守るには日傘や帽子、長袖の服を着用するのが効果的です。顔や手
の甲は日焼け止めクリームを塗るのが良いでしょう。これから外で過ごす機会
が多くなると思いますが、十分な紫外線対策をしてお出かけください。