いきいき健康メール (2014年9月号)
2014年9月10日発行号
◎9月9日は何の日?
毎年、9月9日は、9・9(きゅう・きゅう)という語呂合わせに由来した「
救急の日」とされています。
「救急の日」は、救急に対しての理解を深めていただくことを目的に198
2年に定められました。以来、毎年9月9日を「救急の日」、そしてこの日を
含む1週間を「救急医療週間」(今年は9月7日?13日)として、全国各地で
応急手当の講習会を中心とした救急に関する様々なイベントが実施されていま
す。
さて、救急と言えばいざというときに心強い救急車が思い浮かびますが、み
なさんは福山の救急車についてどのくらいご存知でしょうか?
福山地区(福山市・府中市・神石高原町を含む)の救急車は年間約2万回の
出動があります。しかし、対して救急車自体はなんと21台です。1台あたりの
負担はとても多く、夜中ずっと休みなく走り通しになることも少なからずある
そうです。
救急車に乗っても料金は発生しませんが、だからと言って中には「車がない
から○○病院まで連れて行ってほしい」などとタクシーのように利用されるケ
ースもあり、このことが福山地区のみならず全国的に問題となっています。緊
急性のない出動で救急車が出払っていて救えるはずだった命を救えなかった...
ということにもなりかねないので、本当に救急車が必要になるのはどういう状
態なのか、この機会にシッカリと理解を深めていただければと思います。
救急車をためらわず呼ばなければならない症状は、大人の場合、突然の激し
い頭痛・高熱、意識がない、顔がゆがんだりろれつが回らない、急な息切れや
呼吸困難、突然の手足のしびれ、持続する激しい腹痛、吐血・下血、けいれん
、大量出血のケガや広範囲のやけど、強い衝撃の事故などです。
子供の場合は、自身で救急車を呼ぶ判断ができないので保護者の方が症状を
見て判断しなければなりません。顔色が悪く呼吸が弱い、頭を打ってけいれん
している、ケガをして大量に出血している、意識がない、激しい咳や呼吸困難
、手足の硬直、激しい下痢や嘔吐で意識がはっきりしない、便に血がまざって
いる、けいれんが止まらない、異物を飲み込んで意識がない、蕁麻疹で顔色が
悪くなった、広範囲のやけど、強い衝撃の事故などです。また、小児救急は休
日・夜間に保護者の方が判断に迷ったとき、相談できるところがあります。短
縮番号#8000に電話をかけると、医師・看護師から対処方法や受診する病院に
ついてのアドバイスを受けることができます。(19時?翌朝8時まで。携帯電話
可)これを覚えておくとちょっと安心ですね。
最後に、少し自慢話です。
福山地区では救急隊員と搬送先の医療機関が連携して搬送を記録するシステ
ムを、独自で構築しています。運用には福山市医師会も協力しており、この取
り組みは全国でも珍しいものです。
このシステムを使い、福山地区ではどういった理由で救急車が呼ばれたのか
正確な情報を集計し、未来の救急医療に役立てています。
救急車を呼ぶ事態にならないにこしたことはないのですが、いざという時の
ための救急(9・9)のお話しでした。