いきいき健康メール (2016年11月号)
2016年11月10日発行号
◎口腔アレルギー症候群をご存知ですか
いよいよ秋も深まってきました。秋といえば食欲の秋。美味しい果物や野菜
がたくさんあります。しかし、それらを食べた後、口の中が痒くなったり、唇
やのどに違和感を感じたことはありませんか?もしかしたら、それは「口腔ア
レルギー症候群(OAS)」かもしれません。
OAS は食物アレルギーの特殊型で、ある食べ物を食べた後、口やのどに起こ
る過敏な症状です。原因となる食物でよく知られたものは、バラ科(モモ、リ
ンゴ、ナシ、サクランボ)、キウイ、大豆類(豆乳、もやし)、などで、この
他も多数あります。
OAS は「花粉症」と関連がつよく、シラカバやハンノキ花粉症はバラ科の
OAS を合併しやすく、スギ花粉症はトマトの OAS を、同様に秋のブタクサ花粉
症はメロン、スイカ、バナナ、キュウリ。ヨモギ花粉症はマンゴー、セロリ、
ニンジンなどの OAS をしばしば合併します。一見無関係にみえますが、いずれ
も植物由来の共通する物質があるからです。
OAS は口やのどの違和感のような軽い症状もあれば「皮疹、気分不良、呼吸
困難、動悸、腹痛、血圧低下」といった重篤な症状もあります。これはアナフ
ィラキシーといってすぐ救急車を呼んで医療機関を受診することが重要です。
OAS に注意しつつ実りの秋を安全に満喫いたしましょう。