いきいき健康メール (2017年9月号)
2017年9月8日発行号
◎ぜひ自己申告を!梅毒、急増中です
「性感染症」の講演会がありました。そこで話題になったことは「これを疑っ
た場合にいかに検査を勧めるか」ということでした。また診察中に性病検査を
口にしたところ「患者さんが突然怒り出した」と言われた医師がいたことです。
医師の力量の一つはいかに患者さんのニーズを引き出すかです。情報が十分に
得られなければ、正しい治療に結びつきません。心当たりがあれば自分から「
性行為後からの症状」とお話しください。
梅毒の初期(第1期)の症状は性行為の後3週間くらいで、陰部や口腔内に「
しこり」ができます。股の付け根のリンパ節が腫れることもあります。この時
には痛みが無いことも多く、放っておいても症状は自然になくなります。しか
し治ったわけではなく、体内に病原体が潜伏しています。その後1から3ヶ月
くらい(第2期)で手足を含む全身に皮疹等が出現しますが、これも自然に症
状がなくなりますが決して治ったわけではありません。
梅毒はきちんと治療をすると治ります。しかし放っておくと進行して命に関わ
ることもあります。また母子感染も増えてきているとの情報もあります。流産
の危険性が高くなり、赤ちゃんに先天異常(視覚や聴覚障害、肝機能障害)が
起こることがあります。