いきいき健康メール (2018年9月号)
2018年9月10日発行号
◎慢性の痛み
頭が痛い、腰が痛い、肩が痛い、膝が、おなかが...など、痛みは人間が感じる
最もなじみのある感覚のひとつです。痛みは身体の変調のサインとして大変重
要で、原因を正しく診断し治療へつなげることが大切なことはいうまでもあり
ません。
一方で、何か月も、あるいは何年もつづく「慢性痛」については、治すのが難
しいものが多いとされています。治療可能な隠れた原因は見逃すことなく突き
止めて対処することが必要ですが、原因がはっきりしない場合も少なくありま
せん。
慢性疼痛に関する知見が少しずつ明らかになっていますが、大まかにまとめる
と、キーワードとして3つ「適切なくすりの選択」「身体の状況にあわせた運
動療法」「身体を取り巻くこころと社会にも目を向けて」というところでしょ
うか。
一筋縄ではいかない慢性痛のケアは、たくさんの手法から最良のものを専門家
が適切に選択する「集学的アプローチ」がよいようです。
また、慢性痛への対策として、よい睡眠を心がけることも大切とされています。
むずかしい面もありますが手始めとして環境整備に取り組んでみてはいかがで
しょうか。
文責:福山市医師会 広報委員 小山祐介