いきいき健康メール (2019年3月号)
2019年3月8日発行号
◎「花粉皮膚炎」を知っていますか
今年も春の花粉症の季節がやってきました。
スギ花粉が目や鼻の粘膜に付き、アレルギー反応が引き起こされると、鼻水や
くしゃみなどの鼻炎症状が出たり、目の痒みや流涙などの結膜炎症状が出ます。
花粉が皮膚に付くと、同じ機序で皮膚炎が起こります。それが花粉皮膚炎です。
毎年春になると、顔や首などの露出した皮膚に痒み、赤みが出る人は、花粉皮
膚炎かもしれません。皮膚が腫れぼったい、化粧ののりが悪い、皮膚がカサカ
サする、化粧水を塗っても塗っても浸透しないと訴える人もいます。
ふつうは、鼻炎症状と平行して皮膚症状も増悪しますが、時には皮膚症状しか
出現しないこともありますので、注意が必要です。疑わしい場合は、血液検査
で花粉に対する抗体を調べて診断をつけることもできます。
予防のためには、花粉を皮膚に触れさせないこと。つまりマスク、メガネ、帽
子の着用、花粉の付きにくい衣服で皮膚を覆うことが大切です。花粉にひどく
さらされた時には、水で軽く洗い流してください。
バリア機能が障害された皮膚からは花粉が侵入しやすいため、症状が強くなり
ます。皮膚をこすったりひっかいたりしないこと、皮膚を過度に洗わないこと、
しっかり保湿をして乾燥させないように気をつけてください。
症状が強いまま放置しておくと、皮膚がますます傷つき、悪循環を引き起こし
ます。早めに医療機関を受診し、治療を受けた方がよいでしょう。
文責:福山市医師会 広報委員 徳毛幸枝