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【トピック】睡眠不足(不眠症)のお話

【いきいき健康メール】(2020年2月号)
2020年2月10日発行号
◎睡眠不足(不眠症)のお話 睡眠は充分とられていますか? 睡眠不足では以下のような事がおこります。 1.意思決定力低下 睡眠不足により、調子悪くなる脳回路は、集中力、注意力、視野、行動障害に関わる回路で過敏性が高まり、躁状態と鬱状態を繰り返し、目が焼けるような痛み、チクチクした感覚や幻覚が出現し、会話や理論的な推論が困難になり、記憶低下、時間や空間の中で自分の方向づけが困難となります。 2.心血管システムの乱れ 睡眠中に放出されるモルモンと体の安定状態で睡眠中は心拍数や血圧が低下しますが、睡眠不足により夜間や日中に高血圧となり、心血管疾病のリスクを増加させます。 3.太りやすくなる 空腹を感じやすくなり、食物の代謝作用が悪化し、体重が増加します。 グルコースの消費が増加し、インスリン分泌が増加し前糖尿病が発症しやすくなります。 また夜は満腹ホルモンが空腹ホルモンより優勢となりますが、睡眠不足により空腹ホルモンが優勢となり、肥満になる傾向が強くなります。 4.免疫力の低下 感染に対する免疫による防御機能の働きが悪化します。 一晩眠らないと血液中のコルチゾール、糖、白血球が増加(ストレス反応)しますが、慢性睡眠不足により身体は追いつかなくなり、免疫による防御機能は崩れます。 身体はがん細胞をつくりますが、免疫機能が崩れ、がん細胞を取り除く能力が低下します。 睡眠は大変重要で、睡眠不足の代償は大きいと思われます。 一晩で約7時間の睡眠をとることが望ましいでしょう。 文責:福山市医師会 広報委員 桑田秀範