【いきいき健康メール】(2021年10月号)
2021年10月8日発行号
◎秋の日はつるべ落とし
夏に比べ日が落ちるのがずいぶん早くなりました。
これから冬至に向かって日照時間は更に短くなっていきます。
日照時間は健康にも影響してくることをご存知でしょうか。
日照時間の短縮は体内のビタミンD不足につながります。
なぜならビタミンDは紫外線を浴びることによって体内で合成されるからです。
紫外線の多い春から夏にかけては血中ビタミンD濃度が高く、紫外線の少ない秋から冬には濃度が低下することが明らかになっています。
ビタミンDにはカルシウムの吸収を促進し、丈夫な骨を作る働きがあります。
そしてカルシウムの不足はくる病や骨粗鬆症につながります。
ビタミンDは魚類やキノコ類に含まれますので、秋から冬にかけてはこれらの食品を意識して摂ることをお勧めします。
日照時間と健康の関係でもうひとつ注目すべきは、セロトニンという脳内神経伝達物質です。
この物質には他の神経伝達物質をコントロールして精神を安定させる働きがあります。
セロトニンを分泌するのはセロトニン神経ですが、この神経は日光を浴びることや運動で活性化されます。
日照時間は短くなりますが、なるべく日光に当たりながらウォーキング等の運動をされることをお勧めします。
文責:福山市医師会 広報委員 吉岡 孝