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【感染症情報】新型コロナウイルス感染症に似た症状を呈するRSウイルス感染症について

【いきいき健康メール】(2022年4月号)
2022年4月8日発行号
◎新型コロナウイルス感染症に似た症状を呈するRSウイルス感染症について 現在、注意すべき感染症として、新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 、RSウイルス感染症や感染性胃腸炎(ノロウイルス感染症)などが挙げられます。 今回は、新型コロナウイルス感染症に似た症状を呈するRSウイルス感染症について述べます。 今年のRSウイルス感染症は昨年同時期と比べると少し高い水準で感染者数が報告され、昨年と同様、九州地方を中心に西日本から各地に広がり、初春にも注意が必要です。 子どもの間で新型コロナウイルス感染症が増加していますが、子どもに「発熱」、「咳」、「鼻水」などの症状がみられる場合には、コロナPCR検査と共に新型コロナウイルス感染症に似た症状を呈するRSウイルスの検査も行う必要があります。というのは、乳幼児がRSウイルスに感染すると、新型コロナより重症化しやすい可能性があるからです。特に1歳未満の乳児は重症化しやすいのです。このため、新型コロナウイルス感染症が蔓延している地域で、子どもに「発熱」、「咳」、「鼻水」などの呼吸器症状が続くときはRSウイルス感染症も疑い、ためらうことなく医療機関を受診することが大切です。 RSウイルス感染症はRSウイルスによっておこる呼吸器感染症で、潜伏期間は2~8日、一般的には4~6日で発症します。感染経路は飛沫感染や接触感染で、新型コロナウイルス感染症と同じです。治療は症状を緩和する対症療法になります。ワクチンはまだ実用化されていません。 予防としては、新型コロナウイルス対する予防と同様、手洗い、うがい、マスク着用の徹底です。 この「いきいき健康メール」が配信される頃には、RSウイルス感染症とともに新型コロナウイルス感染症も落ち着きをみせていることを願います。 文責:福山市医師会 感染症対策委員 坂田 達朗