【いきいき健康メール】(2024年10月号)
2024年9月10日発行号
◎オリンピックは終わりましたが...
夏のオリンピック・パラリンピックが終わりましたね。日本勢の大活躍に熱狂されたかたも多いと思います。
ところで「オリンピック病」をご存じですか?
これは、マイコプラズマのことで、肺炎マイコプラズマという細菌が原因でおこる感染症です。ちなみに、よく「バイキン」というと、細菌とウイルスを混同してしまうのですが、これは細菌感染症で、したがって抗菌薬による治療の対象となります。
以前は、4年に一度、オリンピックに合わせて流行したのでこの名前がつきましたが、21世紀に入ってから周期的な流行は明らかでなく、1年を通じてほぼみられ、秋から冬にかけて増加する傾向があります。
いくつか特徴がありますが、感染してから発症するまでの潜伏期間が2~3週間くらいと長いこと、咳(せき)が比較的長期にわたって(3~4週間)続くこと、などで、長引く咳が気になる場合などにはかかりつけ医に相談しましょう。咳の原因はとても多岐にわたるのできちんと診察を受けることが大切です。
なお、8月末の時点で、福山圏域でマイコプラズマの流行は確認されていませんが、広島県全体では増加傾向にあり、注意が必要といえます。
文責:福山市医師会 感染症対策委員 小山 祐介