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【感染症情報】マイコプラズマ感染症が流行しています

【いきいき健康メール】(2024年11月号)
2024年11月8日発行号
◎マイコプラズマ感染症が流行しています 9月号で小山先生が予言(?)されておりましたが、マイコプラズマ感染症が流行しています。マイコプラズマ感染症は、「肺炎マイコプラズマ」という微生物によって引き起こされる感染症です。肺炎マイコプラズマは、自己増殖可能な最小の微生物で、細菌に分類されます。名前は肺炎マイコプラズマですが、多くの方は気管支炎までで、一部の方が肺炎になるとされています。小山先生が書かれたように、私の学生時代には4年に一度のオリンピックの年に流行するとも言われておりました潜伏期間は2~3週間とされ、発熱、倦怠感、頭痛、咳などの症状があります。咳は熱が下がった後も長く続くのが特徴とされます(3~4週間)。また頻度は高くありませんが、中耳炎、胸膜炎、心筋炎、髄膜炎などの合併症を発症することもあると報告されています。 感染経路は飛沫感染と接触感染とされます。このため感染対策としてはマスク着用や手洗いなどが大事です。実際に新型コロナウイルス感染症の流行開始後は、マスク着用、手洗いの励行など基本的な感染症対策のためか、マイコプラズマ肺炎の発生が大きく減少していたことが報告されています治療は主にマクロライド系の抗菌薬が用いられます。基礎疾患や合併症のない成人の気管支炎に対しては抗菌薬治療は必要ないとされています。ただし咳が長引く場合は結核など他の感染症なども念頭に置く必要があり、流行しているからと自己診断せずに、きちんと医療機関を受診することが大切です。 文責:福山市医師会 感染症対策委員 大多和 泰幸