【トピック】乳頭乳輪部カンジダ症について
【子育て支援メールマガジン】(2011年10月号)
●今月のトピック
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「 乳頭乳輪部カンジダ症について 」
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真菌が感染して起こる乳頭乳輪部カンジダ症。清潔を心掛け、体調管理に努めて予防を。
産後、授乳での悩みは尽きないもの。
Q 乳頭などに関するトラブルでは何が?
A 産後間がなく、まだ乳汁分泌が少ない時期には、乳房うっ積で赤ちゃんが浅飲みしやすいころには、乳首に亀裂内出血などのトラブルが起きやすいものです。乳汁分泌も増え、スムーズに授乳できるころになって乳頭に亀裂ができたり、乳輪が赤くなったら、まずカンジダ症を疑ってみることが必要です。
Q カンジダ症とは?
A 真菌の感染症です。乳汁による湿潤性のために、真菌が感染しやすくなることが原因ですが、多くは赤ちゃんの口内のカンジダ症の真菌が母親の乳頭乳輪部へ感染して起こります。症状は、乳頭乳輪部のかゆみや違和感、亀裂、発赤のほか、白っぽくなって、皮膚の角質がはがれ落ちたりします。同時に赤ちゃんの舌やほおの粘膜に乳かすのような白いはん点が見られる鵞口瘡(がこうそう)という状態になることが多いです。
Q 治療は?
A 抗真菌剤を母親の乳頭乳輪部へ塗りますが、赤ちゃんの口の中の治療も同時に行うことも必要です。多くは4、5日で治癒します。亀裂を伴ったり、湿潤化している場合、また、陥没乳頭に感染した場合は、治りにくいことが多いので、母乳を乳首から直接吸わせないで、抗真菌剤を塗布しつつ、局所を乾燥させるようにします。また、カンジダ症かその他の亀裂か分からない場合は、まずは抗真菌剤を使うことを選びます。これは、カンジダ症にほかの軟こうを使うと悪化することがあるからです。
Q 予防は?
A ぬらしたタオルでふいたり、汚れた母乳パットは早めに換えて乾燥に努めるなど、乳頭乳輪部を清潔に保つことです。赤ちゃんの口内に鵞口瘡がないかの確認と早期の治療も必要です。体調を崩し、抗生物質を使用した後など、体が弱っているときにカンジダ症にかかりやすいので体調管理にも努めましょう。
リビングふくやま(9月24日号)掲載記事より