A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌)
症状と経過
発熱と咽頭痛が急に出現し、のどや扁桃腺は赤く腫れ黄色の膿が付着します。舌が赤くはれブツブツにみえることもあります(イチゴ舌)。時にかゆみをともなう赤く細かい発疹が全身に出現し、これは「しょう紅熱」と呼ばれ、約1週間後に手足の皮がむけることもあります。確定診断は咽頭ぬぐい液の迅速検査か血液検査で行います。数日から一週間ほどで自然に治まることもありますが、抗生剤が投与されるまで軽快してこない場合もあります。
原因
溶連菌と呼ばれる細菌の飛沫感染によって起こります。潜伏期間は1~3日です。
治療
細菌感染ですので抗生物質が有効です。抗生剤への反応は良好で、投与2日目ぐらいから各症状は軽快し、第3者への感染力も低下します。兄弟や両親も感染している場合があり、抗生剤の予防内服を行うこともあります。
予防するワクチンはありません。
合併症
2~3週間後に急性腎炎(血尿・むくみ)の合併をみることがあります。未治療のケースで多くみられる合併症ですが、治療終了後に一度尿検査を受けておいたほうがよいでしょう。
家庭での注意
水分摂取と安静に努めましょう。症状消失後も抗生物質の内服を計10~14日間続ける必要があります。自己判断で抗生剤を中断しないことが大事です。