しかし便秘に悩まされている子供は食べ物の好き嫌い が多い傾向もあり、食事だけで便秘が解消できることは少ないかもしれません。小児に使えて、比較的飲みやすい便秘の薬もあります。機能性便秘症以外にも便秘の原因となる病気もあります。頑固な便秘が続くときは医師に相談すると良いでしょう。
いきいき子育て支援情報(2023年9月号)
- 医療関係のみなさま
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- いきいき子育て支援情報
最近の感染症情報
現在、小児の間で流行している感染症を、感染頻度の高い疾患順にお知らせします。

- 新型コロナウイルス感染症 横ばい
- 感染性胃腸炎 ・・・・・ 増加傾向
- インフルエンザ ・・・・ 増加傾向
- 手足口病 ・・・・・・ 増加傾向
- 溶連菌感染症 ・・・・・ 増加傾向
- ヘルパンギーナ・・・・・ 増加傾向
- RSウイルス感染症 ・・ 横ばい
- 咽頭結膜熱・・・・・・・ 横ばい
続いて、突発性発しん、流行性角結膜炎、水痘が少数報告されています。
※新しいXBB株対応の新型コロナウイルスワクチン接種が開始されます。
9月20日からオミクロン株XBB.1.5に対応した新しいワクチンを使用した新型コロナウイルスワクチン秋接種が始まります。生後6か月以上の希望されるすべての方がワクチンをうけられます。今年度までは新型コロナウイルスワクチンは無料でうけられます。以前にくらべて新型コロナウイルスで重症になる方は減りましたが、新型コロナウイルスに感染したことがきっかけで持病が悪化して入院されたりお亡くなりになる方が多くいらっしゃいます。新型コロナウイルスは年末年始に毎年流行していますので、基礎疾患をお持ちの方や重症化リスクの高い高齢者の方はできるだけ早めにワクチンをうけましょう。
詳しくは福山市ホームページをご覧ください。
今月のトピック
子供の便秘
便秘に悩まされる子供は意外と多いです。便秘の原因の多くは機能性便秘と言って腸の働きや動きの問題です。小児が便秘になるタイミングは離乳食開始後、トイレトレーニングの時、就学時が多いとされています。
小さいお子さんで便秘で外来に来られる方に話を聞くと、殆どの場合で便が硬くて出しにくく、排便時に痛がって泣いたりすることがあると言われます。そのような場合に子供は本能的に排便を嫌がり、便意があっても我慢してしまい、その結果便秘になってしまいます。綿棒浣腸は肛門に栓をしてしまっている便を出してあげることには効果的ですが、硬い便が続いてしまっては排便の苦痛からは解放されません。このような便秘を解消するためには便を軟らかくしてあげることが大切です。食物繊維は便秘に良いとされています。特にわかめなどの海藻類、オクラや山芋、納豆などのねばねばした食材に含まれる水溶性食物繊維は便を軟らかくする働きがあります。子供が食べやすい食材では、いちごやみかんなどの果物にも水溶性食物繊維が多く含まれています。
文責:福山市医師会学校保健委員 福田 健
おくすり一口メモ
お薬の乱用と濫用(その3) -福山市薬剤師会-
濫用は量だけでなく時間の場合もあります。特殊な薬ですが、小児の「熱性けいれん予防」に用いられる座薬があります。通常は医師より「1~2回分」の処方がされ、最初に使用後さらに熱が下がらない場合「8時間後」に追加使用するためです。多くの薬は決まった間隔時間で使用されますが、この座薬の場合万が一3回使用する場合があれば、「8時間後」でなく「24時間後」でなければなりません。習慣的に「熱性けいれん」起こすからと、多めに処方いただく場合があるかもしれませんが、この座薬の場合、「2回まで」とし、決して「8時間後」の3回目は使用しないでください。