一般社団法人 福山市医師会

【いきいき健康メール】を更新しました(2026年1月号)

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感染症情報

◎かぜやインフルエンザに抗菌薬(抗生物質)は効きません

抗菌薬(抗生物質)は、「ウイルス」が原因である風邪やインフルエンザには効果がありません。抗菌薬は「細菌」に効果が期待できるものであり、風邪をひいたからといって抗菌薬を飲むと効果がないだけでなく、下痢・嘔吐・発疹などの副作用を起こす可能性があり、さらには薬剤耐性菌発生のリスクが高まります。

薬剤耐性とは抗菌薬や抗ウイルス薬が効きにくくなる、または効かなくなることを言います。この薬剤耐性をもった細菌の発生機序としては、抗菌薬が病原性のある細菌だけでなく体内にいる害のない細菌も一緒に排除するように作用し、その際に抗菌薬から逃れるため耐性をもった細菌に変化することによるものです。そして、耐性を持った細菌が増えると、これまでは軽症で回復可能であった感染症が重症化したり、さらには死亡に至る可能性も出てきます。実際、薬剤耐性菌による死亡者の数は世界で年間約127万人にのぼるとの報告があります(2019年時点)。

薬剤耐性菌の拡大を防ぐためには、抗菌薬を適切に使用することが大切です。

抗菌薬を服用する際は、医師や薬剤師の指示を守って、必要な場合に限って適切な量を適切な期間、服用するように心がけましょう。そうしないと、本当に必要な時に効果が得られなくなる可能性が出てきます。

未来まで抗菌薬の効果が失われないように私たちができることは、「薬の用量・用法を守って飲むこと」です。

文責:福山市医師会 感染症対策委員 坂田 達朗

今月のトピック

◎花粉症の初期投与について

花粉症の初期投与とは、症状が本格的に出る前から薬を使い、花粉に対する体の過剰な反応を抑える治療方法です。

くしゃみや鼻水、鼻づまりが強くなってから治療を始めるよりも、早めに対策することで症状を軽くし、シーズン中を快適に過ごしやすくなります。

たとえば、花粉の飛散開始が2月中旬と予想される場合は、2週間ほど前の2月初め頃から(毎年症状が強い人は1月の中旬から)薬を飲み始めるのが一般的です。この時期はまだ症状がほとんどない、あるいは「鼻がムズムズする」「目が少しかゆい」といった軽い違和感だけのことも多いですが、この段階で治療を始めることが重要です。

毎年花粉症が出る人や症状が重くなりやすい人は、早めに医師へ相談し、自分に合った治療を計画することで、花粉シーズンの負担を大きく減らすことができます。ご検討ください。

文責:福山市医師会 広報委員 宇髙 毅