一般社団法人 福山市医師会

いきいき子育て支援情報(2026年3月号)

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最近の感染症情報

現在、福山市内にて小児の間で流行している感染症を、感染頻度の高い疾患順にお知らせします。

  1. 急性呼吸器感染症       減少傾向
  2. インフルエンザ        増加傾向
  3. 感染性胃腸炎         横ばい
  4. A群溶血性レンサ球菌咽頭炎  横ばい
  5. 流行性角結膜炎        横ばい
  6. RSウイルス感染症      横ばい
  7. 新型コロナウイルス感染症   横ばい

続いて、咽頭結膜熱、水痘、伝染性紅斑、マイコプラズマ肺炎、突発性発しんなどが少数報告されています。

*福山市では現在インフルエンザの流行が続いております

 福山市では現在インフルエンザの流行が続いており、2026年第7週(2月9~15日)の定点当たり報告数は37.67と警報レベルの高い状況が続いています。広島県全体でも1月中旬から、流行の中心がA型からB型への移行が報告され、地域全体で型の入れ替わりが進んでいます。
 インフルエンザのA型とB型は基本的には同様のインフルエンザ症状を示しますが、B型には、発熱がやや長い、嘔吐下痢などの症状が多い、筋肉痛が多いなどの特徴があります。治療、予防はどちらにもかわりはありません。小児では、水分がとれず尿が少ない、ぐったりしている、顔色が悪い、呼吸が早いけいれんした、などのときは早めに医療機関を受診しましょう。
 流行が続くなか、手洗い、マスク着用といった基本的な予防策が重要です。気をつけて過ごしましょう。

文責:福山市医師会 理事 荒木 徹

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今月のトピック

ヒトメタニューモウイルス感染にご注意を!

 最近、高い熱が続き、咳がひどいなどの症状が気になる方はいませんか?そんなあなたは、「ヒトメタニューモウイルス感染症」かもしれません。「ヒトメタニューモウイルス」聞き慣れない名称ですが、2001年に発見された呼吸器感染を引き起こすウイルスです。冬から春に流行するRSウイルスと似たウイルスです。1~3歳の幼児の間で流行することが多いのですが、大人にも感染します。小児の呼吸器感染症の5~10%、大人の呼吸器感染症の2~4%は、ヒトメタニューモウイルスが原因だと考えられています。成人では風邪症状ですむことが多いのですが、乳幼児や高齢者では気管支炎や肺炎を引き起こすことがあるため注意が必要です。また、1回の感染では免疫が獲得できず、何度か繰り返して感染してしまいますが、年齢が上がるにつれて徐々に免疫がつき、症状が軽くなる傾向にあります。
 流行期間ですが、3月から6月に多いとされています。感染経路は、咳やくしゃみによる飛沫感染、手を介した接触感染によります。症状ですが、咳や鼻水は多くの場合1週間程度つづき、発熱も4~5日間つづくことが多いです。重症化すると、喘鳴(ゼーゼー)、呼吸困難がみられます。
 治療法ですが、特効薬はありません。対症療法が中心となり、咳や痰をきりやすくする薬や気管支を広げる薬などを使用します。また、他の細菌の二次感染が見られる場合は抗生物質などを使用することもあります。
 予防法ですが、手洗い、うがいが大切です。また、ウイルスの排泄期間は感染後2週間ほど続くため、しばらくの間、感染予防に努める必要があります。保育園・幼稚園や小学校などでの集団感染に注意する必要がありますので、家に帰ってきたら、手洗い・うがいを徹底しましょう。

文責:福山市医師会 母子保健委員 髙橋康太

おくすり一口メモ

子供の乗り物酔い対策と酔い止め薬の使い方(その①)~抗ヒスタミン成分とは~ -福山市薬剤師会-

子供用の酔い止め薬の多くには、「抗ヒスタミン成分」が含まれています。代表的なものにジフェンヒドラミン塩酸塩やクロルフェニラミンマレイン酸塩があります。これらは本来、鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状を抑える成分ですが、同時に脳の中枢に作用し、乗り物酔いによる吐き気やめまいを軽減する働きがあります。
乗り物酔いは、揺れによる三半規管の刺激と、目から入る情報のズレによって起こります。
抗ヒスタミン成分はその刺激の伝達を抑え、自律神経の乱れを和らげます。
一方で、これらの成分には眠気や口の渇きといった作用もあります。大人用は成分量も多く子供には危険なため、子供用を選び、必ず用法・用量を守りましょう。
酔い止め薬は「酔ってから」ではなく、酔う前に予防として使う薬であることも覚えておきたいポイントです。
次回は知っておくべき副作用についてご紹介します。