一般社団法人 福山市医師会

いきいき子育て支援情報(2026年9月号)

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最近の感染症情報

現在、福山市内にて小児の間で流行している感染症を、感染頻度の高い疾患順にお知らせします。

  1. 急性呼吸器感染症       減少傾向
  2. 感染性胃腸炎         減少傾向
  3. A群溶血性レンサ球菌咽頭炎  横ばい
  4. 新型コロナウイルス感染症   減少傾向
  5. 突発性発しん         横ばい
  6. マイコプラズマ肺炎      横ばい
  7. 手足口病           横ばい

続いて、ヘルパンギーナ、流行性角結膜炎、流行性耳下腺炎などが少数報告されています。

*秋に増える『マイコプラズマ肺炎』

●どんな症状がみられますか
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌による呼吸器の感染症です。こどもや若い人に多く、1年を通してみられますが、秋冬に増える傾向があります。初めは発熱、だるさ、頭痛、のどの痛みなど、かぜに似た症状がみられ、数日後からせきが出てきます。たんの少ない乾いたせきが特徴で、熱が下がった後も3~4週間続くことがあります。多くは軽症ですが、一部では症状が重くなることもあります。

●どのようにうつりますか
感染した人のせきやくしゃみのしぶきを吸い込んだり、手などを介したりしてうつります。家庭や学校など、近くで長く過ごす人の間で広がりやすい感染症です。短い接触ではあまりうつりません。

●予防と対策
・普段から、石けんと流水で手を洗いましょう。
・家族に感染した人がいるときは、タオルの共用を避け、こまめに換気しましょう。
・せきが出るときはマスクを着け、せきやくしゃみをするときは口と鼻をおおいましょう。

●こんなときは受診を
かぜのような症状のあとにせきが長く続く場合や、周囲に同じような症状の人がいる場合は、医療機関に相談しましょう。抗菌薬による治療を始めて2~3日たっても熱が下がらない、せきやほかの症状が悪化する場合は、もう一度医療機関に相談しましょう。

【出典:厚生労働省「マイコプラズマ肺炎」、日本呼吸器学会「マイコプラズマ感染症(マイコプラズマ肺炎)急増にあたり、その対策について」】

福山市保健所 保健予防課

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今月のトピック

麻疹(はしか)について知っておきたいこと

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 麻疹(はしか)は、麻疹ウイルスによる感染症で感染力が非常に強く、免疫のない人が感染者と同じ空間にいるだけでうつることがあります。
 いま日本で麻疹が急増しています。2026年4月時点で全国の累積症例は299例に達し、すでに2025年通年の265例を上回るペースで急増しています。感染者の約8割が15〜49歳の活動世代に集中しており、「大人はかからない」はもはや過去の話です。
 主な症状は、高熱・咳・鼻水・目の充血に続き、全身に赤い発疹が広がります。多くは1〜2週間で回復しますが、肺炎や脳炎などの重い合併症を起こすことがあり、特に乳幼児や免疫の弱い方は注意が必要です。
 麻疹の特効薬はなく、予防が何より大切です。最も有効な予防法はワクチン接種です。MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)は、1歳と小学校入学前の2回接種が定期予防接種として受けられます。2回の接種で約97%の確率で発症を防ぐことができます。
 「昔かかったから大丈夫」「子どもの病気では?」と思っている方も、接種歴や免疫の有無が不明な場合は、かかりつけ医にご相談ください。大人でもワクチン接種は可能です。
 麻疹はワクチン接種で防げる病気です。自分を守るとともに、周囲の大切な人を守るためにも、ぜひワクチン接種をご検討ください。

文責:福山市医師会 学校保健委員 日野 二郎

おくすり一口メモ

ADHDと薬物療法で親が知っておくべきこと(その①)~ADHDと治療薬の基本~ -福山市薬剤師会-

 ADHDは、注意欠如・多動症とも呼ばれ、集中が続きにくい、忘れ物が多い、じっとしていることが苦手、思いついた行動を止めにくいといった特性がみられる発達特性のひとつです。本人の努力不足や育て方の問題ではなく、脳の働き方の違いが関係していると考えられています。
 ADHDのお薬は、子供の性格を変えるものではありません。集中しやすくする、衝動的な行動を抑えやすくするなど、日常生活や学校生活での困りごとを減らすために使われます。
 治療薬には、大きく分けて効果が比較的早く出やすいタイプと、毎日続けることで少しずつ効果を感じやすいタイプがあります。どのお薬を使うかは、年齢、症状、生活リズム、副作用の出やすさなどを考えて医師が判断します。
 お薬は「できない子を変えるもの」ではなく、その子が本来の力を発揮しやすくするためのサポートです。次回は、効果と副作用について解説します。