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【感染症情報】インフルエンザウイルスに抗菌薬(抗生物質)は効かない

【いきいき健康メール】(2020年2月号)
2020年2月10日発行号
◎インフルエンザウイルスに抗菌薬(抗生物質)は効かない インフルエンザはインフルエンザウイルスが原因で起こる病気です。ウイルスをやっつけたいときに、抗菌薬を使っても全く効果がありません。 抗菌薬はその名の通り「菌」をやっつける薬です。ウイルスも細菌も人に感染して病気を起こす小さな生物だと漠然と理解されていることが多いと思われますが、ウイルスと細菌は全く違います。 ウイルスが感染して起こるかぜやインフルエンザの時に、抗菌薬を服用しても、かぜもインフルエンザも治りません。それどころか、体にいきわたった抗菌薬は、副作用として下痢や腹痛を起こしたりします。インフルエンザで具合が悪いところに、効果のない抗菌薬を飲むことにより、副作用で苦しむかもしれないのです。 さらに、不必要な場合に抗菌薬を飲むことは、薬剤耐性菌を生み出したり増やしたりする環境を作ってしまいます。このようなことを繰り返していると、抗菌薬が必要な時に、実際に使えなくなってしまいます。 文責:福山市医師会 感染症対策委員 岡本 毅