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【感染症情報】はしかの感染力

【いきいき健康メール】(2024年4月号)
2024年4月10日発行号
◎はしかの感染力 3月に入って、麻疹(ましん:はしか)のニュースを目に耳にすることがにわかに多くなりました。 麻疹で問題となることのいくつかをここで考えたいと思います。まず、麻疹はワクチン接種で予防に有効であることができる病気であることをもう一度おさえておきましょう。現在2回の定期接種となっていますが、2000(平成12)年4月以前に生まれたひとは定期接種が1回のみで、抗体が十分でない可能性があります。 あと、感染力のつよさも、麻疹の特徴のひとつです。麻疹は水痘(みずぼうそう)や結核と同じく「空気感染」でうつる感染症のひとつで、ひとりから感染させる人数(再生産数)が12~18といわれ、これはインフルエンザや新型コロナウイルス感染症が1を超えて2程度とされているのに比べて、圧倒的に大きいものです。典型麻疹では空調をともにする場所にいた人全員が麻疹ウイルスにさらされたと考え、また修飾麻疹という軽症のものでも近くで接触した人をウイルスの曝露をうけたと考えます。 感染症の流行は今後も避けることのできない出来事ですが、疑ったらかかりつけ医と連絡をとって早く診断ししっかり療養することと、感染対策を正しくとることは変わらないのです。 文責:福山市医師会 感染症対策委員 小山祐介