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2022年8月号

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◆◇◆      福山市医師会子育て支援メールマガジン     ◆◇◆
               第225号 2022年8月10日

  福山市医師会は、子供さんの健やかな成長とお母さま方の子育てを応援
 しており、さまざまな子育てに関する情報をメールマガジンとして配信い
 たします。
  小児科医や産婦人科医などによる子育てや病気の説明、流行している
 疾患の情報、イベントのご案内等を毎月配信いたします。

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□ Index
 ● 最近の感染症情報
 ● 今月のトピック
  【妊娠中も熱中症に要注意!】
 ● おくすり一口メモ
  【粉薬を水に溶かしての飲ませ方「3」ポイントアドバイス】
 ● パパ・ママへ(子育て支援事業のご紹介)
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●最近の感染症情報

 現在、小児の間で流行している感染症を、感染頻度の高い疾患順にお知らせします。
 
1.手足口病 ・・・・・・・ 増加傾向
2.感染性胃腸炎 ・・・・・ 減少傾向
3.RSウイルス感染症 ・・ 横ばい
4.ヘルパンギーナ ・・・・ 増加傾向
5.咽頭結膜熱 ・・・・・・ 横ばい
6.溶連菌感染症 ・・・・・ 増加傾向

 続いて、水痘、流行性耳下腺炎が少数報告されています。

※ 広島県では、手足口病の流行に対する警報が発令されています。
 手足口病の感染者数が多い地域は、北部(三次市、庄原市)と西部東(竹原市、東広島市、豊田郡)が中心です。福山市内は現在のところ少人数ですが、東部等、多くの地域で感染者数が増加してきています。
 手足口病はその名のとおり、手、足、口の中の粘膜などの水疱性の発疹を主症状とした急性ウイルス感染症で、病原体はコクサッキーウイルスA16型、エンテロウイルス71型などです。乳児・幼児を中心に流行が見られ、予後は良好な疾患とされていますが、まれに急性脳炎を発生することもあり、なかでもエンテロウイルス71型は中枢神経系の合併症の発生率がほかのウイルスより高いとされています。
 感染経路は、咳などからの飛沫感染,便に排泄されたウイルスによる経口感染,水疱内容物からの接触感染などがあります。症状が治まった患者からも2週間から4週間にわたり便の中にウイルスが排泄されます。予防方法については、排泄物の取扱いについて注意すること及び手洗いの励行が基本となります。患者との接触は避け、タオルなどの共用もやめましょう。口腔内の病変に対して刺激にならない食べ物を与え、何よりも水分不足にならないようにしましょう。

 新型コロナウイルス感染者については、広島県の新規感染者数は一日あたり8月7日に6029人と過去最多になりました。10代以下の感染者数は全体の3割を超えています。
 WHOによると、日本の新規感染者数が7月24日までの1週間で69万9068人となり、前の週より73%増加していますが、一方アメリカやドイツ、フランス等、ヨーロッパでは減少していると報告されています。

 BA.5になって大人も子供も感染が広がりやすくなっています。
 子供への感染が増えていることは、子供は大人と比べて集団免疫ができていない等、ワクチン接種率の差も一因かと指摘されています。ワクチン接種率は、65歳以上が9割を超えているのに対し、5~11歳は2割に満たないという現状です。

 親が家庭に持ち込まないことが大切です。子供を連れて屋外に遊びに行く、マイカーで行く、新幹線や飛行機の中も換気はよいとされています。しかし、人が混んでる電車で移動する場合は、みんなでマスクを正しく着用し、子供たちにマスクをしていても、大声でしゃべらないよう注意をすることが必要です。

 こうした中、「エアロゾルによる感染の対策に集中すべき」と感染症の専門家から提言が出ています。感染経路のひとつとして、「エアロゾル」つまり、空気中を漂う飛沫よりも小さな粒子に含まれるウイルスによる、空気感染への対策に重点を置くことも大切です。
 三密を避けることが重要であることは言うまでもありませんが、今は、アルコール消毒などの接触感染への対策と合わせて、家や飲食店等で「効果的な換気をすること」「しっかりと不織布マスクをつけること」だけでも、かなり感染リスクを抑えられるとあげています。
 厚生労働省は、オミクロン株に対しても改良された新しいコロナワクチンを早ければ10月にも接種を始めることを決めました。使用するのは、米ファイザーとモデルナが開発中のオミクロン株の派生型「BA・1」と従来株由来の成分の2種類を含む2価ワクチンです。
 5~11歳への接種については、接種を受けるよう努めることを保護者らに求める「努力義務」を適用することも専門家分科会で了承されたとのことです。


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●今月のトピック

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 【 妊娠中も熱中症に要注意! 】
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 夏は、熱中症のリスクが高くなります。妊娠中の体温は一般的に高く、気温が高い場所では、いっそう体温は上がります。汗をかくことで体温を下げようとしますが、夏には大量の汗をかくこともあります。体内の水分が不足すると脱水状態になります。妊娠中に脱水になると、赤ちゃんが循環不全を起こすこともあるので、注意が必要です。
 水分を摂取する場合は、経口補水液または麦茶が最適です。特に麦茶は家庭で手軽に飲め、ミネラルが含まれているので、汗で失う塩分も補うことができます。スポーツドリンクは糖分が含まれているので、多量摂取は避けた方が良いでしょう。
 風通のよい服を着て、外出時に直射日光を避けるように日傘をさすなどの暑さ対策も大切です。夜でも適度にエアコンを使うことを推奨します。
 妊婦(プレママ)の方も熱中症予防に配慮した日々の生活が重要です。


                文責:福山市医師会母子保健委員 山本 暖


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●おくすり一口メモ

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 【 粉薬を水に溶かしての飲ませ方「3」ポイントアドバイス 】
                     福山市薬剤師会
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「1」 お水で溶かして使う場合には、出来るだけ少しのお水にします。多目だった時に途中で止めたりした時に十分な量が服用できません。一口、二口くらいで飲める量がいいでしょう。用具は大きめのスプーン、醤油用小皿やおちょこなどが考えられます。
「2」 くすりを溶かす場合、その用具に先に少しお水を乗せておき、その上に粉薬を入れて溶かします。粉薬のあとから水を加えると粉の中の空気が抵抗して溶けにくくなってしまいます。
「3」 無事におくすりを飲んだなら、すぐ後に水や湯さましなどを口に入れてさっぱりさせてあげてください。一時的に嫌な味がしても、早めのさっぱり感が次回の服用を助けます。


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●ママ・パパへ(子育て支援事業のご紹介)

1┓・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
┗┛ 福山夜間小児診療所
http://www.fmed.jp/kosodate/yakan/index.html

2┓・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
┗┛ すこやか育児サポート事業(無料育児相談)
http://www.fmed.jp/kosodate/k_shien/sukoyaka/index.html

3┓・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
┗┛ 
日本医師会「キッズクラブ」  http://www.med.or.jp/kids/

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●お知らせ
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 【発行】 一般社団法人 福山市医師会
   ホームページ http://www.fmed.jp/
 
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