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2023年10月号

最近の感染症情報

現在、小児の間で流行している感染症を、感染頻度の高い疾患順にお知らせします。
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  1. 新型コロナウイルス感染症 減少傾向
  2. インフルエンザ ・・・・ 増加傾向
  3. 感染性胃腸炎 ・・・・・ 増加傾向
  4. 手足口病  ・・・・・・ 増加傾向
  5. 溶連菌感染症 ・・・・・ 増加傾向
  6. ヘルパンギーナ・・・・・ 増加傾向
  7. 咽頭結膜熱・・・・・・・ 増加傾向
  8. 流行性角結膜炎・・・・・ 横ばい

続いて、突発性発しん、RSウイルス感染症が少数報告されています。

*寒くなっても手洗いを忘れずにしましょう

 これから寒くなってくると冷たい水で手を洗うのを嫌がるお子さんが多くなります。新型コロナウイルスの流行中はみなさんも手指のアルコール消毒を毎日されていたと思いますが、ウイルスにはアルコール消毒の効果がないウイルスがたくさんあります。2310_2.gif新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスにはアルコール消毒が効果的ですが、ひどい嘔吐や下痢をする感染性胃腸炎の原因になるノロウイルスやロタウイルス、最近流行している手足口病やヘルパンギーナの原因になるエンテロウイルス、咽頭結膜熱(プール熱)の原因になるアデノウイルスにはアルコール消毒の効果がありません。また手指が鼻水や吐いたもので汚れている時にはどんなウイルスでもアルコール消毒は効果がありません。石けんで10秒もみ洗いし水で15秒すすぐとウイルスを1万分の1に減らせます。帰宅後、食事の前、トイレの後、手が咳や鼻水で汚れた時は必ず手を洗いましょう。

今月のトピック

インフルエンザワクチンについて

10月になってインフルエンザワクチンの接種が始まっています。今年はインフルエンザが夏にも流行して、9月にも感染者が多く学級閉鎖した学校もありました。時々、保護者から、インフルエンザにかかった子も、インフルエンザワクチンは受けられますか?という質問を受けます。インフルエンザワクチンには、A型が2種類、B型が2種類のワクチンの同時接種と考えてもらったら良いので、インフルエンザにかかったとしても、ワクチンは受けられます。
2310_3.gif福山市は以前からインフルエンザワクチンに補助が出ていましたが、今までは1歳の子から小学生までの子が補助の対象でしたが、今年から生後6ヶ月の子から1歳までの子も補助の対象となりました。1歳前から保育所や託児所に行く子も補助を受けて接種することが出来ますので検討してあげて下さい。
なお注射の必要のない鼻から入れるインフルエンザワクチンの接種が、来年から始まる予定です。注射嫌いの子供たちには朗報です。注射のワクチンは小学生以下の子供たちは2回の接種ですが、鼻からのワクチンは1回で済みます。また詳しい情報は来年となります。

文責:福山市医師会母子保健委員・学校保健委員 安原 伸吾

おくすり一口メモ

お薬の乱用と濫用(その4) -福山市薬剤師会-

近年、若年層で濫用の害を生じているのが「エナジードリンク」です。主成分はカフェインで一種の覚醒効果があり、肉体疲労時に元気が出るとか、頭が冴える的なキャッチフレーズで、多くの製品が販売されています。基本的には、ドリンク100mL当たり30~50㎎のカフェイン含量ですが、実販売ボトルは250~500mLだったりしますし、それを複数本飲用する実態が生まれています。さらに依存性により回数や量が増えていき、カフェイン中毒を起こし、最悪な場合不整脈等を起こし死に至ります。体に何らかの作用を及ぼすものが薬ですから、少量と言え濫用の害があることに気を付けましょう。