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2024年2月号

最近の感染症情報

現在、小児の間で流行している感染症を、感染頻度の高い疾患順にお知らせします。

  1. 2402_1.gif新型コロナウイルス感染症  増加傾向
  2. インフルエンザ ・・・・・ 増加傾向
  3. 感染性胃腸炎 ・・・・・・ 横ばい
  4. 溶連菌感染症・・・・・・・ 横ばい
  5. 咽頭結膜熱 ・・・・・・  減少傾向
  6. 手足口病  ・・・・・・  増加傾向

 続いて、流行性角結膜炎、突発性発しん、RSウイルス感染症、水痘、などが少数報告されています。

*新型コロナウイルスが再び増加しています

 昨年12月から新型コロナウイルスのオミクロン株の変異株JN.1による流行が再び始まっています。この新しい変異株JN.1の症状はいままでの新型コロナウイルスと同じで重症度も今までと変わりがありませんが、免疫をすり抜ける能力が今までより強く、昨年までに新型コロナウイルスにすでに感染した人でも再び感染することがあります。
 新型コロナウイルスワクチンの全額公費による無料接種は3月31日で終了となります。心臓病などの基礎疾患をお持ちで手元に接種券をお持ちの方は新型コロナウイルスワクチン接種をご検討ください。接種終了前は予約枠が少なくなることが予想されますので、ご希望の方は予約可能な医療機関の空き状況をコロナワクチンナビで確認の上、お早目にご予約をお願いします。

今月のトピック

子宮頚がん予防ワクチンについて

 子宮頚がんワクチンは、子宮頚がんの原因になるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐワクチンです。以前日本では副反応の報道がなされ、約9年もの間、積極的な接種を勧められませんでした。副反応は接種した20000人に1人の出現で、しかもワクチンだけの要素によるものではないと判明し、やはりワクチンのメリットが大きいとの判断で勧奨再開となりました。実際に外国では16歳までにワクチンを受けた人の子宮頚がんの発生が88%減少したというデータも出ており、ワクチンは有効であると考えられます。
 さらに2023年の4月からは、よりたくさんの種類のHPVに対する予防効果のある9価ワクチンが公費で接種できるようになっています。このワクチンは半年で3回の接種が必要ですが、9歳から15歳までの間に接種を開始できたら2回の接種ですみます。せっかくのチャンスなので小児科や内科の先生に相談してみてください。2402_2.gif
 また平成9年から平成18年までに生まれた女性はワクチンをうけるチャンスを逃していた可能性が高いため、令和7年までキャッチアップ接種としてやはり公費でワクチンを受けることができます。これを意外と知らずに過ごしている方が多いのですが、公費で3回の接種を済ますには今年(令和5年)の9月までに最初の接種を終えておく必要があります。こちらは産婦人科へのご相談をお勧めします。

文責:福山市医師会 母子保健委員 奥村みどり

おくすり一口メモ

おくすりの形について(その1錠剤②) -福山市薬剤師会-

 服用したお薬は胃に入り溶けますが、胃には胃酸と言う強い酸があるので分解されたり、効き目がなくなるお薬には「腸溶錠」とし、胃では溶けなくて、腸で溶けるように工夫された物もあります。従って噛んだり、砕いたりしてはいけません。
「二層錠」「三層錠」「徐放錠」「配合錠」は違った種類や溶け方を組み合わせて、長く効いたり、違った働きを同時にするように造られています。
2402_3.gif 最近は、骨で作用し一回の服用で「一週間」「一か月」の効果が持続する錠剤もあります。お水なしても服用できるラムネ菓子のような「口中崩壊錠」、逆に朝起きてすぐコップ一杯のお水で服用し、30分は横になってはいけない錠剤もあります。口内炎に直接貼りつける錠剤、溶液に溶かして目薬とする錠剤などなどです。カプセル剤も錠剤の一種であり、多種、苦み、腸溶などの工夫がされています。
それぞれに意味がありますので飲み方、保存方法をしっかり理解しましょう。