いきいき健康メール (2012年1月号)
2012年1月10日発行号
◎ノロウイルスによる感染性胃腸炎が増加しています。
例年11月から翌年の4月にかけて、ノロウイルスが原因の感染性胃腸炎が流行
しますが、今年も、11月下旬から届出数が増加しています。
ノロウイルスは、牡蠣などの2枚貝の生食による食中毒が知られています。し
かし、保育所、幼稚園、学校、社会福祉施設などの、ヒトが集団生活する施設
内では、感染したヒトからヒトへの集団感染が、問題となっています。
ノロウイルスは、ヒトの小腸に感染・増殖するため、主な症状は、嘔気・嘔
吐及び下痢です。小児では、嘔吐が多く、嘔吐・下痢は、一日数回から、ひど
いときには、10回以上にもなります。潜伏期間は、1~2日と短く、症状が持続
する期間も、通常、1~2日と短期間です。しかし、もともとの病気や体力の低
下がある高齢者などでは、重症化することもあります。
特効薬はありません。症状のある間は、脱水にならないように、十分な水分
補給をすることが一番大切です。
子どもや高齢者は、成人よりも、ノロウイルスに感染し、発病しやすいので
、家庭内でも、以下のことに注意して、感染の防止に努めてください。
1.帰宅時や食事前には、家族全員が、流水・石けんによる手洗いをしてくだ
さい。手洗いが、最も重要な予防方法です。
2.貝類の内臓を含んだ生食は、ノロウイルス感染の原因になります。加熱調
理するなどして、生食は避けてください。
3.調理や配膳は、流水・石けんで、十分に手を洗ってから、おこなってくだ
さい。
4.ノロウイルスは、次亜塩素酸系消毒剤(ハイターなど)でないと、効果が
ありません。嘔吐物や下痢便の処理は、次亜塩素酸系消毒剤で行う必要があり
ますが、消毒剤の取り扱いには、注意してください。
(参考)
ノロウイルスに関するQ&A
⇒ http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html