いきいき健康メール (2017年6月号)
2017年6月9日発行号
◎そろそろ梅雨です、食中毒の予防を
梅雨が近づくと食中毒の発生件数が増えてきます。症状は腹痛、吐き気、嘔吐、
下痢、発熱などで、体力に余裕の無いかたには健康に大きな影響を与えます。
食中毒を引き起こす主な原因は、「細菌」と「ウイルス」です。ともに肉眼で
は見ることが出来ない微生物と呼ばれる小さな生命体です。細菌は温度や湿度
などの条件がそろうと、付着した食べ物で増殖します。その際に人間にとって
は毒素となる物質を作ることがあり、食事後に食中毒を引き起こします。ウイ
ルスは、細菌よりもさらに小さい数十ナノメーターの大きさですが、低温や乾
燥した環境中で長く生存します。ウイルスは食べ物の中では増殖しませんが、
人の腸管内で増殖し食中毒を引き起こします。
細菌が原因となる食中毒は夏場(6月~8月)に多く発生しています。原因とな
る細菌の代表的なものは、腸管出血性大腸菌(O157、O111など)やカンピロバ
クター、サルモネラ属菌などです。気温が高くなり始め、湿度も高くなる梅雨
時には、細菌による食中毒が増えます。
ウイルスが原因となる食中毒は冬場(11月~3月)に多く発生しています。食
中毒の原因となる代表的なウイルスであるノロウイルスは、調理者から食品を
介して感染する場合が多く、ほかに二枚貝に潜んでいることもあります。
夏場の予防では、キッチンで原因菌を「つけない(洗う、分ける)」「増やさ
ない(低温保存)」「やっつける(加熱)」ことが重要となります。