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【感染症情報】恋愛の数だけHIVを語ろう

いきいき健康メール (2013年12月号)
2013年12月10日発行号
◎恋愛の数だけHIVを語ろう  これは、今年の「世界エイズデー」のキャンペーンテーマです。  12月1日は、「世界エイズデー」でした。  『HIV/エイズの基礎知識』(エイズ予防財団発行)によれば、2012年末 現在、約3530万人のHIV感染者およびエイズ患者が世界中でこの病気と闘っ ています。  日本でもHIV感染者・エイズ患者数は増加を続け、2012年の新規感染者・ 患者の報告数は1449件と、9年連続して1000件を超え、これまでに報告された 感染者・患者数の累計は23000人を超えました。この増加は、都市圏だけでは なく、地方においても同じような傾向にあり、福山市の2012年の報告数は5件 でした。  感染者の多くは男性ですが、女性の感染者も増えています。  HIV感染症/エイズを予防するためには、感染経路を正しく理解して、常 に感染を防ぐ方法を実行することが重要です。  HIVは、主に3つの経路で感染しますが、感染力は弱く、性行為以外の社 会生活の中でうつることは、まずありません。 (1)性行為による感染    最も多い感染経路です。HIVは主に血液や精液、膣分泌液に多く含ま   れています。HIVは感染者の血液・精液・膣分泌液から、その性行為の   相手の性器や肛門、口などの粘膜や傷口を通ってうつります。 (2)母子感染    母親がHIVに感染していると、出産時や母乳を介して赤ちゃんに感染   することがあります。日本では、母親がHIV治療薬を飲むことや母乳を   与えないことで、赤ちゃんへの感染を1%以下に抑えることができます。 (3)血液を介しての感染    HIVが存在する血液の輸血や、覚せい剤などの依存性薬物の「回し打   ち」による注射器具の共用などによって感染します。日本では、現在、献   血された血液は厳重な検査により世界最高水準の安全が確保されています   が、感染の可能性は完全には排除できません。   最近も、検査目的で献血された血液がHIVに汚染されていたため、その   血液を輸血された患者さんが、HIVに感染するという不幸な事例が報告   されました。  HIV検査目的での献血は、絶対にしないようにしてください。  福山市内では、三吉町南の福山市保健所(すこやかセンター)、三吉町の広 島県東部保健所福山支所で、毎月無料でエイズ相談・HIV抗体検査を行って います。