いきいき健康メール (2015年8月号)
2015年8月10日発行号
◎こんな症状はありませんか?
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染しているかも知れませんよ。
HIV感染症に特異的な症状はなく、HIV検査を受けなければHIV感染を知るこ
とはできません。多くのHIV感染者は、自らが感染していることを知らずに生
活しています。日本では、AIDS(後天性免疫不全症候群)を発症して初めてH
IV感染が判明するいわゆる「いきなりAIDS」例が多いのが特徴です。
そこで、HIV感染を知る契機となりうる代表的な症状についてお伝えします。
(1)発熱(多くは38℃以上の発熱)、リンパ節腫脹、咽頭痛、多発関節痛とい
ったインフルエンザ様症状があるにもかかわらず原因が不明の時、(2)会社健
診などで膠質反応(TTT、ZTT)が高値で肝障害が疑われた時、(3)口腔内に白苔
があったり、難治性口内炎に悩む時、(4)微熱や慢性下痢が続く時、(5)著しい
体重減少(10?20Kg/年)がある時、(6)脂漏性皮膚炎や慢性痒疹に悩む時などで
す。
このような症状がある時は、進んでHIV検査を受けましょう。検査は保健所
であれば無料、エイズ治療拠点病院であれば2,360円の自己負担が必要ですが
、1時間ほどで結果を聞くことができます。
HIVに感染していることを早期に知ることは、(1)エイズ発症に至らない時期
に治療が開始でき、非感染者と同等の生命予後が担保される、(2)パートナー
をはじめ大切な人への感染を防止できるという観点からその重要性は極めて高
いと考えています。