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【トピック】輸液の話

【いきいき健康メール】(2021年7月号)
2021年7月9日発行号
◎輸液の話 「輸液」という言葉を聞かれたことはあるでしょうか。輸血とは違います。 注射薬を投与する際、量が多ければ点滴になります。 点滴バッグやボトルの中には治療薬が溶解してあることもありますが、特に薬剤を混ぜることなく点滴を行うこともあります。 水分や電解質などを補うための点滴を輸液といいます。 単なる水ではなく、電解質組成の異なる点滴液が何種類かあり、状況により選択されます。 生命を維持していく上で水は不可欠であり、様々な状況で水を失っているときや口から水分が摂れないときには、食事や飲水の代わりに輸液を行うことがあります。 速やかな水の補給という意味では理にかなっていますが、通常の輸液だと栄養面では少量の食事にも劣ります。 また体に水が貯留しやすい病状の方に不必要な輸液をすれば、胸腹水や浮腫を悪化させることになります。 夏の暑い時期、体がだるく食欲もないというと熱中症かもしれないし、補液を行うべき病状かもしれませんが、そこに至る他の疾患が存在する可能性もあります。 適切な対処のために病状の把握が必要で、担当医師の診察、場合によっては検査も必要であることをご理解ください。 文責:福山市医師会 広報委員 阿嶋 猛嘉