【いきいき健康メール】(2021年9月号)
2021年9月8日発行号
◎新型コロナとワクチン
日本ではダイヤモンド・プリンセス号から始まりました新型コロナウイルス騒ぎはとどまることなく1年半が経過しました。
2020年の春に最初の緊急事態宣言が出たとき「こんなのが一年も続くの?」と受け止められていたと思います。
現実は知っての通り、いくつかの波をへて感染者数は増える一方でいまだ解決の兆しさえ見えない情勢です。
一つだけはっきりしていることは、ワクチンは、はっきりと有効だということ。
全国統計でも重症患者はほぼすべてワクチン未接種の方です。ワクチンは感染を完全には防ぐことはできないようですが、ワクチンさえ打っていれば、重症化はほぼ防ぐことができる。
過去を振り返れば、天然痘もポリオも狂犬病も、治療法は未だにありませんが、しかしワクチンによって感染症を撲滅できた歴史があります。新型コロナウイルスのワクチンが一年も経たずに完成して全世界に配布されているのはある種の医学の進歩であると思いました。
現在問題なのは、ワクチンを打ちたくても供給がない問題です。これについては随時ワクチンの供給を待つ状態ですが、情勢は刻々と変わっていますので、市の広報やインターネットやSNSなどを常時チェックいただければと思います。
これは私の推測ですが、いずれワクチン効かない変異株は出現するし、それに対する新たなワクチンも開発され、数年はいたちごっこの状況が続きます。打てるワクチンは打っておきましょう。
文責:福山市医師会 感染症対策委員 辰川 匡史