【いきいき健康メール】(2021年12月号)
2021年12月10日発行号
◎今年のインフルエンザは?
新型コロナウイルスの感染者数は、11月も比較的少数に留まっており、少し気が楽になられている方も多いと思います。従来ですとこれからの季節は、インフルエンザの流行時期となっていました。
ただ2020~2021年のシーズンは、インフルエンザの感染者数が極めて少なくなっていました。新型コロナ対策として普及した手指衛生やマスク着用、3密の回避、国際的な人の移動の制限などの感染対策が、インフルエンザの感染予防についても効果的であったからだと考えられています。
またインフルエンザウイルスと新型コロナウイルスとのあいだにウイルス干渉(優勢なウイルスがあると、他のウイルスが増加できなくなる現象のこと)が起こった可能性もあります。
では2021~2022年のシーズンについてはどうでしょう。
日本感染症学会は、(1)今年のインフルエンザは早期に流行が始まることが予想され、(2)昨年のシーズンにインフルエンザに罹患した人は少数だったため、社会全体の集団免疫が形成されていないとして、「インフルエンザワクチンの積極的な接種を推奨します」と呼びかけています。
インフルエンザワクチンの生産が例年より遅れ気味のようですが、チャンスがある方はぜひ接種を受けましょう。
文責:福山市医師会 感染症対策委員 浅野誉久