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【感染症情報】リフレッシュ

【いきいき健康メール】(2023年1月号)
2023年1月10日発行号
◎リフレッシュ 新年を迎えると言うことは、現代風に言えばリスタート・リフレッシュの機会として、重要な区切りにされていました(いきなり脱線しますが、江戸時代中期には地域社会の成熟とともに、大晦日までに掛け売りの代金を回収できないものは、翌年への繰り越しはしない、と言うリスタートの商習慣が成立した場所もあったようです。大晦日の踏み倒しネタは、落語にもなっていますね)。 さて、お正月の健康を祈念する行事(イベント)はと問われれば、「お屠蘇(とそ)」を思い浮かべるかたもいらっしゃるのではないでしょうか? おとそは、山椒(さんしょう)、白朮(びゃくじゅつ)、桔梗(ききょう)、肉桂(にっけい)、防風(ぼうふう)、乾姜(かんきょう)など5~10種類の材料を調合して日本酒やみりんに浸したもので、一年の邪気を払い長寿を期待するものです。 飲み物を先にしてしまいましたが、「おせち」も無病息災だけでなく、五穀豊穣や子孫繁栄を祈念するものです。もともとは季節の変わり目などにお供え物をした風習ですが、特にお正月は歳神さまへのお供えものとして定着しています。歳神さまは新しい年の幸福や恵みとともに、私たちに魂を分けてくださると考えられてきました。その魂が宿る象徴が「鏡餅」です。 お餅の後は、「七草がゆ」と「小豆がゆ」 が続きます。お正月も令和の時代にはすっかり季節感も薄れていますが、食糧の当ても不確実な時代では、折りにふれて食事を楽しむことで、体力の維持に一役買っていたことでしょう。令和3年は、コロナ・紛争・物価高などが影を落とした1年でしたが、お正月を皆様はどう過ごされましたか?リスタート・リフレッシュの機会になっていましたら幸いです。 文責:福山市医師会 感染症対策委員 浅野 誉久