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【感染症情報】ペット(イヌやネコ)に噛まれたら

【いきいき健康メール】(2023年9月号)
2023年9月8日発行号
◎ペット(イヌやネコ)に噛まれたら 可愛らしいワンちゃんや猫ちゃんに噛まれたり、野生動物に襲われたりすることは時折あります。イヌやネコに噛まれた場合、適切な対処方法は何でしょうか?思わぬ重症化の可能性があるため、注意が必要です。 (1)傷が小さいから大丈夫!?→危険です 動物は小さくても歯(牙)を持っています。ヒトも含め、動物の口内にはさまざまな雑菌が存在します。歯(牙)で噛まれると、傷口が小さくても、皮膚の中に菌が押し込まれてしまいます。傷口が小さいということは出口も小さいので、膿が外に出ることができず重症化しやすくなります。 (2)肝疾患や脾臓が無い方は大丈夫!?→危険です 脾臓は、免疫システムの一部として働き、細菌やウイルスを体から排除するのに重要な役割を果たしています。肝硬変などの肝臓病や手術や事故で脾臓を取り除いた方は脾臓の力が落ちているため、動物の口の中にいる菌に対する免疫力が低下します。そのため、特に警戒が必要です。 まとめ ペットやヒトを含め動物に噛まれた場合は、傷の大きさに関わらず感染のリスクがあります。特に脾臓が無い方や肝疾患のある方は要注意です。傷が小さくても、かかりつけ医を受診ししっかり噛み傷の中まで洗って、適切な抗菌薬を処方してもらいましょう。 文責:福山市医師会 感染症対策委員 太田 茂