【いきいき健康メール】(2023年8月号)
2023年8月10日発行号
◎マダニについて
マダニを実際に見たことがある方はどのぐらいいらっしゃるでしょうか。マダニはダニの一種ですが、屋外に生息しており、通常で3mm以上あり目で見えます。
山間部で診療をしていると、マダニに咬まれて受診される方をたまに見ます。痛みやかゆみはない方が多いです。いぼができたのかと思い、よく見たら脚が動いていたという方もいらっしゃいました。マダニは皮膚に吸着したまま何日もかけて吸血し、膨張すると10~20mmにもなります。
もし皮膚に吸着しているのを見つけた場合、不用意に取り除こうとすると虫体の一部が皮膚に残る心配があり、医療機関で取ってもらうことをお勧めします。
マダニに咬まれることにより、マダニが媒介する感染症が問題となります。高熱がでたり、血小板が減少したり、様々な恐ろしい感染症があり注意は必要ですが、マダニの全てが感染症を持っているわけではありません。その後の発熱や体調不良がないかを経過観察し、変わったことがあれば受診して、マダニに咬まれたことを伝えていただくとよいと思います。
屋外でのレジャー、農作業等の機会も多い時期ですが、予防のためには皮膚の露出を避けていただければと思います。
福山市医師会 広報委員 阿嶋 猛嘉