いきいき健康メール (2012年8月号)
2012年8月10日発行号
◎肝機能について
みなさまは、健診などで「肝臓が悪い」と言われたことはありますか。
肝機能の結果は、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPでみます。
AST(GOT)とALT(GPT)は、肝臓の細胞内にある酵素で肝臓の細胞が壊れること
で血液中に出てきます。正常でも古くなった細胞を壊し、新しい細胞と入れ替
わっています。数値が正常値より高くなるということは、普通よりたくさんの
細胞が壊れていることを示しています。
異常値の主な原因は、B型肝炎、C型肝炎といったウイルス性の肝炎と脂肪肝
です。
B型とC型の肝炎ウイルスは慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌の原因となり、肝細
胞癌の大部分は、これらのウイルスによって起こされます。
脂肪肝は最も頻度が高い疾患です。多くの場合体重変化とALTの値が連動し
て変化していまして、食事療法、運動療法で改善できます。
健診の結果だけでは、ウイルス性肝炎か、脂肪肝か鑑別できません。肝機能
異常といわれたら是非、一度は肝炎ウイルスの検査を受けましょう。
また、上記以外にも肝障害の原因となる疾患がありますので、2次検査が必
要となった方は、必ず医療機関をご受診ください。
以下のことを心がけ、肝機能に注意しましょう。
○野菜・果物・海草などでビタミン・ミネラルをたっぷり摂る。
○良質のたんぱく質を多く含む食品を積極的に摂る。
(青魚・大豆製品・乳製品など)
○お酒は控えめに。週に2日は休肝日を設ける。
○必要以上に薬や栄養補給剤を飲まない。
○過激な運動は避け、睡眠を十分にとる。
冷たいビールがおいしい季節ですが、お酒の飲みすぎは肝臓に負担がかかり
ますので、飲みすぎにはご注意ください。