Home > メールマガジン > いきいき健康メール > 【感染症情報】プール熱にご注意

【感染症情報】プール熱にご注意

いきいき健康メール (2014年7月号)
2014年7月10日発行号
◎プール熱にご注意  プール熱は、正式には咽頭結膜熱といいますが、アデノウイルスというウイ ルスによる病気です。高い熱が出て、目が充血し、のども赤く腫れます。重症 のお子さんでは40度近い高熱が1週間近く続くことがあります。例年、夏に流 行しやすいので、要注意です。  周囲の流行状況に注意し、疑われる場合は医療機関を受診して下さい。近年 は迅速検査法により、短時間で診断が可能となりました。  治療法ですが、残念ながらアデノウイルスに効く薬はありません。熱冷まし や咳止めなど、症状を和らげる薬を飲んで自然に治るのを待つしかありません 。  感染経路ですが、実はプールではほとんどうつりません。アデノウイルスは 塩素には弱く、法律の規定で消毒のためプールの水には塩素を入れているため です。プールでうつっていたのは大昔のことです。プール熱という呼び方はも うふさわしくないでしょう。風邪と同じようにせきやくしゃみの飛まつでうつ ります。少量のウイルスでも感染しますので咽頭結膜熱にかかった人が触った ドアノブや手すりなどからでもうつります。このため、熱が下がって目の充血 がなくなってもさらに2日間は幼稚園や保育所、学校を休まなくてはなりませ ん。アデノウイルスはタフなウイルスで消毒用アルコールや次亜塩素酸が含ま れる家庭用漂白剤での消毒には30分以上の時間が必要です。煮沸消毒であれば 数秒で消毒できます。しかし実際には消毒薬や熱湯での消毒ができないものも 多いため、ふき掃除、手洗い、うがいが一番大事です。涙や便の中にもウイル スはいますので、顔や手をふくタオルは共有しない方がいいでしょう。