いきいき健康メール (2015年11月号)
2015年11月10日発行号
◎RSウイルス感染症が流行しています!
赤ちゃんに肺炎や気管支炎を起こす「RSウイルス感染症」が流行しています。
RSウイルスは、咳やくしゃみなどの飛沫、コップなどの接触を通して感染し
ます。発熱、鼻水など風邪のような症状が数日続き、ひどくなると肺炎や細気
管支炎を起こします。2歳までにほぼすべての子供が一度は感染しますが、終
生免疫が獲得されないため、流行時には注意が必要です。早産児や肺や心臓に
病気のある赤ちゃんは重症化する場合があるので、特に注意が必要です。
また、3歳以上のお子さんの多くは、かぜ症状で経過しますが、2歳未満の
乳幼児が罹患すると、急性細気管支炎を発症し、呼吸に「ゼーゼー」と喘鳴が
出現したり、呼吸困難から入院が必要となることもあります。家族内で感染す
ることも少なくありませんのでご注意ください。また、高齢者は重症の肺炎を
起こす場合があります。
感染予防には、うがいや手洗いの励行、マスクの着用が有効です。治療には
特効薬はなく、対症療法が基本です。予防ワクチンはありませんが、早産児な
どの感染予防のため、抗体製剤パリビズマブが投与されています。