いきいき健康メール (2016年9月号)
2016年9月9日発行号
◎ 梅毒急増!梅毒は昔の感染症ではありません。
2016年梅毒最新動向をお伝えします。
国立感染症研究所は、「注意すべき感染症」として梅毒を取り上げています。
昨年の年間梅毒感染者報告件数は、2000件の大台を超えて2660件に達しました
。そのわずか3年前の平成24年には875件だったので、3年間で実に3倍以上に増
えたことになります。そして今年に入っても梅毒感染の猛威は衰えるどころか
更に拡大の様相を見せています。本年1月4日~3月27日のわずか3ヵ月間に796
件もの梅毒感染者が報告され昨年同時期(397例)の2倍となっています。
この件数から単純に年換算すると、今年は何と3000件の大台を越えてしまいそ
うで、何とも恐ろしい急増ぶりを示しています。梅毒感染の急増、拡大の勢い
が止まりそうにありません。
こうした状況を背景に、最近ネット上で多く見られる記事が母子感染の予防で
す。若い女性の感染者が増えていることから注意喚起が盛んになっています。
梅毒の母子感染は非常に危険であり、治療せずに出産した場合はほぼ100%母
子感染が成立し、しかも40%は子宮内死亡または周産期死亡するとされていま
す。
妊婦健診などで早期に梅毒感染が分かれば治療によって母子感染を防止するこ
とが可能です。梅毒感染予防に留意して下さい。そして、少しでも不安があれ
ば自覚症状がなくても検査を受けられることをお勧めします。