いきいき健康メール (2016年11月号)
2016年11月10日発行号
◎ウイルス性疣贅(ゆうぜい)―気になるイボ―
ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)に感染したことによる良性の皮膚・粘膜腫瘍で
す。ウイルスは皮膚の極小外傷から侵入するため、外傷を受けやすい手指、足
底、顔面などに多くみられます。
傷口から侵入したウイルスは、数か月後には1mm大に隆起し次第に大きく
なります。足底にできた場合は、体重による圧迫で隆起せずに角化するため、
胼胝(たこ)やうおのめに間違われることがあります。自己判断で市販薬を使
ったり、削ったりすることでウイルスを拡散させてイボが増える場合も多いの
で、できものに気が付いた場合は早めに専門機関で治療を受けるとよいでしょ
う。
治療は、液体窒素を使った凍結療法が一般的です。液体窒素を綿棒に含ませ、
患部が白く凍結されるまで数秒間当て、凍結と融解を繰り返します。この治療
は痛みを伴うこと、完治まで繰り返し治療を受けなければいけないことから、
ある程度イボが小さくなってきた時点で治療をやめてしまう人もいますが、成
人の場合、自然治癒する可能性は低く、疲労やストレスなどで体力が低下した
時に残っているウイルスでイボが再生増大しますので根気強く治療を続けてく
ださい。