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【感染症情報】破傷風ワクチンの勧め

いきいき健康メール (2019年3月号)
2019年3月8日発行号
◎破傷風ワクチンの勧め 破傷風という病気をご存じですか? 破傷風菌は、土の中や動物の糞の中に生息し、傷口から体内に侵入、潜伏期間 3日から3週間で発症します。菌が作る毒素でけいれんなどが起き、死亡率が高 い恐ろしい病気です。 発症すると対症療法しかなく、傷を負ったことに気づかない感染経路が不明な こともあることより、ワクチン(トキソイド)で予防しておくことが重要です。 正しくワクチンを接種していれば、ほぼ100%の予防効果があります。 小児期にワクチンを接種しますが、定期接種化されたのは、1968(昭和43)年 で、中高年以上の方は抗体を持っていない人が多いとされています。また、年 月とともに抗体価は減っていき、10年ごとの追加接種(ブースター)が必要と なります。 現在の日本でも毎年100人前後が発症しており、決して過去の病気ではありま せん。 また、東日本大震災の時には、震災関連で10人ほどの方が破傷風を発症してい ます。震災時やボランティア時のけがが原因と考えられています。 すべての人がワクチン接種対象者ではありますが、特に、普段から土いじりを している・動物と接する機会が多い・屋外での仕事に従事している・災害ボラ ンティアに参加している・海外旅行に行く機会が多い―などに該当される方は、 ワクチンを受けることを考えましょう。 文責:福山市医師会 感染症対策委員 平田教至