11.異 物 誤 飲
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子どもにとって危険なものを食べたり飲みこんだりした場合を誤飲と言います。何をどのくらい誤飲し、異物がどこにあるかによって対処法が異なります。 気道異物:何かを飲み込んだ後に突然咳きこんだり、声がかすれたり、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)が出ます。小さい異物が細い気管支まで入り込むと咳や喘鳴が長引いて発熱するなど風邪に似た症状を呈する場合もあります。ピーナッツや豆は気道に入ると水分で膨らむので、しばらくしてから症状が出ることがあります。 食道異物:よだれがでる、飲み込みにくい、のどが痛い、胸の痛みや違和感などの症状が出ます。 異物が胃の中に進むとほとんど症状はありませんが、針やヘアピン、プルトップ(缶ジュースの開口)など鋭利なものでは胃腸の粘膜を傷つける場合があります。誤飲の原因で多いボタン電池は場合によっては放電して胃腸の粘膜に潰瘍を来します。また磁石やマグネット、磁気絆創膏を2個以上飲み込んでしまったり、磁石と金属を一緒に飲み込んでしまうと、それらが腸壁を挟んでくっつくことで腸に穴があいたり、腸閉塞になるなど重症化するおそれがあります。タバコ、電子タバコ、医薬品、洗剤、防虫剤などは成分が吸収されて、中毒症状が出る場合があります。誤飲は予防が大切です。子どもが口に入れてしまいそうな物は、手の届かないところに置きましょう。
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